中小企業診断士試験とは何か(試験内容・日程)

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中小企業診断士って何ですか?

中小企業診断士とは、経営コンサルタント唯一の国家資格であり,中小企業経営者に対して、経営に関するアドバイス・サポートをします。

国家資格ですか、何だか難しそうですね・・・

確かに簡単な資格ではないですが、「ビジネスパーソンが新たに取得したい資格 第1位※」にも選出されたこともある人気資格で、学生や会社員、そして中には主婦の方でも取得されている人もいますよ。

※「新たに取得したい資格ランキング」(日本経済新聞・2016年1月12日付)

主婦の方もとられてるんですか!?

てっきり、経営のプロの人のための資格かと思っていました。

勿論、経営のプロの資格でもありますが、取得すれば「キャリアアップ」「転職・就職」「自分自身で独立開業」をする場合にもとても大きな武器・強みになります。

会社員である私でも取得すれば、今後の人生にプラスになると言うことですね!

是非内容について、もっと詳しく教えてください!

もちろんです!

では、内容について順を追って説明していきますね。

1. 試験内容

(1) 概要

中小企業診断士試験は、「1次試験」「2次試験」「面接試験」と3段階に分かれています。「1次試験」と「2次試験」は筆記試験で、「面接試験」は口頭試験となっています。さらに細かく説明しますと、「1次試験」は択一マークシート形式(四肢または5肢一択)で、「2次試験」は記述試験です。各試験で合格した人だけが次のステップに進めるものになっています。

また、受験資格については年齢や学歴について特に制限は無く、誰でも受けられます。

え、3回も試験があるんですか?

受かる気がしません・・・

確かに3段階の試験ではありますが、「面接試験」についてはよほどのことがない限り落ちることはないと言われており、実質的には「1次試験」と「2次試験」を合格できるかどうかがポイントと言われています。

ちなみに、中小企業診断士の登録に当たっては、「2次試験」合格後3年以内に、「診断実務に15日以上従事」するか、「実務補修を15日以上受ける」ことが必要となっています。これらの過程を経て、中小企業診断士として登録証の交付を受けることが出来ます。

「1次試験」と「2次試験」に合格することが大きなポイントなんですね!

実務補修についても理解しました。

一点補足になりますが、

「中小企業診断士養成課程」または「中小診断士登録養成課程」を経れば、「2次試験」をスキップでき、それだけでなく、実務補習・実務従事で条件をクリアしなくても、中小診断士として登録申請するための条件が満たせるというルートも存在します。

え、そんな簡単なルートがあるなら早く言ってくださいよ〜

じゃあ、実質「1次試験」だけのようなものですね。

確かに「中小企業診断士養成課程」または「中小診断士登録養成課程」を経れば確実に合格できることには違いないですが、養成課程の費用は200万円前後で、受講期間は半年〜2年近くかかりますので、費用や時間を加味して考える必要があります。

200万円もかかるんですか!?

そんなお金ないので、大人しく試験を受けることにします・・・

試験概要については分かったので、もっと詳しく内容を教えてください!

分かりました。

では、まず「1次試験」について説明いたしますね。

(2) 「1次試験」について

先ほども説明しました通り「1次試験」はマークシート式の筆記試験です。

全7科目あり、各100点で700点満点です。

総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満がないことが合格基準となっています。

げ、7科目もあるんですか?(大学受験のようだ・・・)

合格基準が、60%以上で40%未満がないということは、トータルで420点を取って、かつ40点を下回る科目がなければ良いと言うことですね。

その通りです。

そして、①企業経営理論、②財務・会計、③運営管理、④経済学・経営政策、⑤経営情報システム、⑥経営法務、⑦中小企業経営・中小企業政策の7科目に分かれています。これら7科目を2日間に分けて実施します。

多すぎて覚えづらいな・・・

ざっくり言いますと、①経営とは何か、②お金、③運営方法、④経済、⑤IT、⑥法律、⑦中小企業とは何か、です。どれも企業(会社)を営む上で重要な知識となっています。

なるほど、分かりました。

ただ、どれもこれまで学んだことがないので、とても不安です・・

そんなに心配しなくて大丈夫ですよ。

中小企業診断士試験は、確かに科目が多くて圧倒されますが、それぞれの求められる知識はそこまで深くなく、浅く広く学ぶというのがポイントとなっており、初心者でも問題ないです。

勿論、これまでに大学で学んだことがある科目がある人、また、現在勤めている会社で関わっている科目がある人は、その科目に限っては有利です。

ただ、全て学んだことがあるひとは、極少数ですので初心者でも問題ないです。

初心者でも問題ないんですね。とりあえず一安心しました。

ちなみに、おすすめな勉強の順番とかってあったりしますか?

おすすめな勉強順番は、先ほどの説明順の通り、①企業経営理論、②財務・会計、③運営管理、④経済学・経営政策、⑤経営情報システム、⑥経営法務、⑦中小企業経営・中小企業政策の順番が良いと思います。

実は、これら7科目は「理解重要度が高い科目」と「暗記科目」に分かれており、後ろに行けばいくほど、「暗記科目」の要素が強いです。中小企業診断士は長期戦になりますので、まずは「理解重要度が高い科目」から取組み、「暗記科目」は直前期に持ってきた方が効率が良いです。

なるほど、確かに暗記科目は忘れやすいから直前にやった方が効率的ですね。

とはいえ、やっぱり科目が多すぎて、自信がないなあ・・

一つアドバイスしますと、

基本的には、7科目一括合格を目指すのが主流ですが、科目合格という形もあります。例えば、今年3科目合格して、翌年に残りの4科目合格するということも出来ますので、今のレベルに合わせて、科目合格を目指し、複数回受験して最終合格を狙うのもありです。

必ずしも7科目一括合格する必要はなく、科目合格ができるんですね。

ちなみに、合格した科目の有効期限などはあったりするんでしょうか?

はい、科目合格にも有効期限はあります。

科目合格の有効期限は3年間(翌々年度まで)となっています。

ちなみに、「1次試験」の全科目の合格有効期限は2年間(翌年度まで)です。

なるほど、科目合格にも有効期限があるから、どういう戦略をとるかが重要と言うことですね。

「1次試験」については大体分かったので、今度は「2次試験」について教えて下さい!

分かりました。

では、次に「二次試験」について説明いたします。

(3) 「2次試験」について

「2次試験」は、記述式の筆記試験です。

4科目・各設問15~200字程度の記述式となっていて、各配点は100点(400点満点)、合格基準は「1次試験」同様に、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満がないこととなっています。

「1次試験」のマークシート式は最悪適当に選んでも正解することがあるから良いけど、「2次試験」の記述式は、分からなかったら何も回答できないから怖いな・・・

ちなみに、「1次試験」は7科目なのに、「2次試験」が4科目なのは何故ですか?

「2次試験」の4科目というのは、「1次試験」の7科目をミックスした総合問題が4つ出るイメージです。

また、4科目のうち、3科目が文章で回答する形式であり、残り1科目は計算問題で数値で回答する形式となっています。

「1次試験」から「2次試験」になって科目数が減って楽になったと思いましたが、「1次試験」の総合問題が出るという意味では、あまり労力は変わりませんね・・

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ただ、「1次試験」と「2次試験」でも関連性が強い科目とそうでない科目があります。例えば、①企業経営理論、②財務・会計、③運営管理、などは確実に2次試験に絡んできますが、④経済学・経営政策、⑤経営情報システム、⑥経営法務、⑦中小企業経営・中小企業政策については、関連性が薄くなっています。

先ほどお伝えの通り、4科目のうち1科目は計算問題です。

つまり、②財務・会計というのはダイレクトに出題されます。

文章で回答できる問題については部分点の取得も可能ですが、計算問題については正誤がはっきりしますので、②財務・会計というのは特に注意する必要がある科目と言えるでしょう。

なるほど、「1次試験」の7科目の中でも、「2次試験」に強く関わるものと、そうでないものがあるということですね。

ということは、先ほど出てきた科目合格の戦略を取る場合、先に「2次試験」との関連性が弱い科目を合格し、翌年に「2次試験」と関連性の強い科目を合格するというのはどうでしょう?

鋭いですね、その通りです。

もし科目合格を狙うのであれば、そのやり方がおすすめです。

なお、先ほど合格基準について述べましたが、「2次試験」は記述式試験であり、採点基準はよく分かっておりません。書店に「2次試験」の問題集や対策本があるかと思いますが、その解答も想定解答であって、何が完璧な解答かは分からないのが現実です。

そんなことを言われたら、一生合格する気がしない・・

勿論、全く同じ問題はないでしょうし、その解答は異なってくるかと思いますが、記述の本質である、聞かれていることをロジック立てて回答すれば問題ありません。苦手な人は、過去問を多く解いて答案や参考、解説を読み、答えを導き能力などを磨くことが重要なのです。

分かりました。答えを導く能力が重要、ということですね。

ちなみに、「2次試験」は「1次試験」に合格した後に勉強開始することで問題ないでしょうか?

はい、「2次試験」は「1次試験」に合格した後に勉強開始することで問題ないです。

後で解説する日程にも出てきますが、「1次試験」の合格発表日から「2次試験」の受験日までは2ヶ月弱程度しかなく、勉強期間は正直短いです。

ただ、そもそも「1次試験」に合格しなければ「2次試験」を受験できませんし、「2次試験」の心配をして「1次試験」を合格できないのでは、本末転倒です。

まずは、「1次試験」に合格することが最優先です。

分かりました、まずは「1次試験」に受かることを第一に考えます!

はい、それが良いと思います。

では、最後に「面接試験」についても説明いたしますね。

(3) 「面接試験」について

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「面接試験」はその名の通り、口頭での面接試験です。

筆記試験の出題内容をもとに4〜5問出題され、10分程度の面接と言われています。

なるほど、「面接試験」では、「1次試験」と「2次試験」の内容が再度問われるということですね。

はい、その通りです。

ただ、難易度はそれほど高くないので、繰り返しになりますが「1次試験」と「2次試験」に合格できるかどうかが、重要ポイントです。

はい、分かりました。

詳しく試験内容について教えていただきありがとうございます。

では、次に日程について説明しますね。

2. 日程

まず、中小企業診断士試験は年一回行われます。

そして、各ステップの日程は以下の通りです。

1次試験願書配布5月上旬~6月上旬
願書受付5月下旬~6月上旬
試験日8月上旬の土・日 2日間
合格発表9月上旬
2次試験願書配布8月上旬~9月中旬
願書受付9月上旬~9月中旬
試験日10月中旬の日曜日
合格発表12月上旬
面接試験試験日12月中旬の日曜日
合格発表12月下旬

日程について理解しました。

ちなみに、上旬とか中旬とかあるということは、毎年開催時期が若干異なるということでしょうか?

はい、その通りです。

毎年各ステップの日程は若干異なります。

中小企業診断士試験の試験実施スケジュールは4月末ごろ(令和3年4月20日発表)に発表されているので、チェックするようにしましょう。

あと、一言アドバイスしますと、スクールが開催している模試などについても、4月以降に順次開催しているみたいです。もし、よかったら受験してみるのも良いかもしれないです。

ありがとうございます。

スケジュールについては、随時チェックするようにします!

3. おわりに

ここまで中小企業診断士試験について説明してきましたが、理解できましたでしょうか?

はい、中小企業診断士試験は、誰でも受験でき、どんな人にでも役に立つ資格であるということを今回初めて知りました。難しい試験であることは間違いないですが、是非チャレンジしてみます!!

継続は力なり、ですので是非諦めずに頑張って下さい!

ありがとうございました。

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